AIによる小説執筆事業を開始しました。
昨日、プレスリリースを出しましたが、多くの方から反響をいただきました。
応援してくださる方も多かったのですが、出版業界内からは、きわめて冷静な反応をいただきました。
それもそのはず。
今回はAIが小説を執筆することを目指しているのではなく、商業出版、つまり読者にお金を払ってでも読みたくなる作品を創作しなければならないからです。
作品がそのレベルに達するかどうかを見極めなければ、このチャレンジが意味あることになるかどうかわかりません。
AIが小説を書けることは、国内他大学の研究からも明らかです。しかし、それが作品レベルになるかどうか、今後のデータセットや深層学習、さらにはテキスト生成の質にかかっています。
チャットボットやAIスピーカーなどを使ったことのある方ならおわかりと思いますが、AIは情報処理のスピードが速い反面、長い文章を書くのが苦手です。短文なら、即座にレスポンスできるのに、長文になると言語理解そのものに時間がかかり、生成される文章も2語~3語です。
また、学習データの文章をそのまま小説として生成した場合、盗用や剽窃の危険があります。目視による校正・校閲という作業を経てからでないと、商用レベルの作品にはなりません。
ただ、人間では到底及びもつかない能力を発揮したり、意外な分析や予測を行うのがAIの特徴です。
AIが書いた小説を、私も一読者として読んでみたいと思います。
当社とキリロム工科大学のAI小説プロジェクトはこのブログから発信していきます。