Column & interview

コラム

BC号航海日誌40『AI小説はこうして始まった』

AIによる執筆が徐々に開発スピードが上がってきました。

当社は電子出版のベンチャー企業として創業しましたが、なぜAI事業を始めたのか。その経緯を少しお話します。

今は第4次産業革命とも呼ばれている時代です。AIだけでなく、ブロックチェーン、IoT、ドローン、自動運転などのテック分野での革新が進むほか、シェアリングエコノミーやデータ経済の浸透など、今までに体験しえなかった事象が数多く出現しています。

我々の事業ドメインである、コンテンツ産業との相性を考えたときに、最も親和性が高いと感じていたのがAIでした。
当社のお客様は主に出版社様です。そこで出版社向けに「AIによる校閲サービス」が提供できないかを考えたのがきっかけでした。
現在、同種のサービスを展開しているのがリクルートさんの「Proofreading API」というサービスです。ただし、これはリクルートの雑誌の校閲データを教師としているため、どうしてもデータにバイアスがかかっています。
汎用性としては今後に期待、という状況です。

我々が考えたのは、単なる「てにをは」の修正にとどまらず、差別や著作権侵害など、かなりセンシティブな表現もチェックできるものでした。
ただし、これは大元となる教師データが必要です。しかも校正の前後の膨大なデータをどこからどう取り寄せるかという問題がありました。
一方、そのようなデータを持っているはずの出版社数社に話をしたところ、ほどんど関心を示してくれなかったという事情も重なり、中断したままです。
「校閲AI」はまだ、誕生のきっかけすらつかめていません。

これは今後、継続的に取り組むべき課題だと認識しています。

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